【残クレってお得なの?】プロが教える残クレの使い方とメリット・デメリット

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最近、車の購入方法として【残クレ】を利用される方が多く存在します。

しかし、仕組みを理解しないまま残クレで申し込む方も多いため、数年後にトラブルになる事も少なくありません。

今回は残クレの仕組みと、メリット・デメリット、賢い使い方について解説していきます。

目次

残クレってお得なの?

そもそも残クレがお得な買い方なのかどうかですが、残クレはお得ない買い方ではありません!

理由は金利手数料が高額になるからです。

実際に残クレで購入すると、このようなデメリットがあります。

  • 走行距離に制限があるため、自由に使いにくい。
  • 事故や傷による「清算金が発生する不安」がある。
  • 総支払額が通常クレジットよりも高額になる。
  • 最終回に全額支払っても残価に対する戻し手数料は発生しない。

※残クレの詳しいメリット・デメリットについてはこちら

ただ、一概に全部を否定するものではなく、中には残クレで得する買い方もあります

残クレの仕組みとメリット・デメリットを知ることで後々のトラブルを防ぎ、あなたに合った最善の購入方法を見つけることができます。

残クレの仕組み

残クレ仕組みイメージ
残クレ仕組み

残クレの仕組みは大きく3つの構成で成り立ちます。

  1. 所要資金
  2. 支払い額
  3. 残価

所要資金

クレジット会社から借りる金額の事です。(クレジット元金とも言う)

見積り書の最終支払い金額から頭金を差し引いて、実際にクレジット会社から借りる金額が所要資金となります。

支払い額

所要資金にクレジット会社の金利手数料を上乗せした金額を分割で支払います。

注意点として、残クレであっても残価格は最終回支払い額として設定してあるため、残価格に対しても支払い義務は発生いたします。

残価

クレジットで言う最終回支払い額です。

残価は各メーカーが決めた買い取り保証金額です。

残クレの支払い期間は1~6年と幅広く対応できるメーカーもありますが、一般的3~5年に設定することが多く、走行距離や外板価値に対して一定の基準があるものの、各メーカーが支払い終了時の車両価値を推測した金額で残価格は設定しています。

残クレの注意点!

金利手数料は残価分にも含まれる
残価にも金利手数料は発生する

残クレは残価を差し引いた金額を、分割で支払うものと思われている方が多いですが、実際は残価に対しても金利手数料は発生します。

例:所要資金400万円・残価格150万円の場合、250万円に対して金利手数料が発生するのではなく、所要資金400万円に対して金利手数料が発生いたします。

一般的に言われている『通常クレジットよりも月々の支払い金額が少なく済む』というのは、最終回支払い金額(残価)を残した金額を分割するため、月々の支払い金額は必然的に安くなります。

しかし、月々の支払い額が少なくなる分、元金の減りも遅くなるため金利手数料の負担は多くなります。

そのため、総支払い額は通常クレジットよりも高額になるので注意が必要です。

残クレは『残った金額を支払わなくてよい』という事がアピールポイントとなるため、残価に対しての金利手数料に目を向けにくい商品となっています。

所要資金に対してどれくらいの金利手数料になるかを、しっかりと把握しておくことが重要です。

残クレのメリット・デメリット

メリットとデメリットの比較
メリットとデメリットの比較

メリット

  • 各社が定める一定の条件を満たしていれば、クレジット終了時の買取り(下取り)価格が保証される。
  • ディーラー各社が残クレを獲得するために、車両値引きなどの様々なキャンペーンを行っている。

残クレにする1番のメリットは、買取り時に相場に影響を受けない価格保証がされている事です。

通常、車の下取り価格は人気車種や色により大きく変わります。

しかし、残クレの価格保証は相場や色の影響を受けないため、下取りを気にせず好きな車を選ぶことが出来ます。

デメリット

  • 走行距離に制限があるため、自由に使いにくい。
  • 事故や傷による「清算金が発生する不安」がある。
  • 総支払額が通常クレジットよりも高額になる。
  • 最終回に全額支払っても残価に対する戻し手数料は発生しない。

残クレは価格保証というメリットが受けられる反面、価格を保証するために一定の基準を設けています。

購入当初は気にならない制限も、最終支払い月が近づいてくると走行距離や外板の清算で不安になってしまいます。

買い取るつもりで使用しているのであれば問題ありませんが、メリットとなる価格保証が受けられないのであれば、残クレにする意味はなくなります。

残クレと通常クレジットの違い

残クレと通常クレジットの違い
残クレと通常クレジットの違い

支払いを継続することにより、0円に近づく支払い方法が通常クレジットで、残価格に近づく支払い方法が残クレです。

両者とも元金(所要資金)は徐々に減っていきますが、残クレの残価は元金として最終回まで残ります

金利手数料は残った元金に対して計算される為、継続して支払うことで元金が減っていく通常クレジットの方が金利手数料は安く済みます。

また、通常クレジットは最終回支払い完了後に所有権を外してご自身の車にすることが出来ますが、残クレの場合は2つの方法から選択することができます。

  1. 残価を支払わずに車を返却する。(新車乗り換えも含む)
  2. 残価を支払って、ご自身の車にする。

最終支払い時に残価を再クレジットで申し込む方もいらっしゃいますが、トータルの金利手数料が高額になるため残価は一括で支払う事をおススメします。

おススメできる方

残クレはモデル末期の車や不人気車、マイナーなカラーリングであっても相場に左右されない価格保証があります。

「どうしても乗ってみたい色がある」や「モデル末期なので特別価格で購入できる」など、数年後の買取り金額が不透明な車を検討される方にはおススメの購入方法だと言えます。

おススメできない方

残クレには走行距離・事故歴・外板価値の減点で清算金が発生するため、年間12,000㎞/月1,000㎞以上の走行が予想される方や、車の購入が初めてで、頻繫に車を傷つけてしまう可能性がある方にはおススメできません。

残クレの契約によっては月1,500㎞の契約もありますが、5年契約にすると90,000㎞にも及ぶため残価格はかなり安く設定されてしまいます。

また、残クレは最終回支払い額でまとまった金額が必要になるため、7年以上同じ車に乗る事を考えている方は通常クレジットを長期に契約した方が、支払い総額は安く済むこともあります。

プロが教える賢い買い方

車の賢い買い方
おススメの購入方法

車を購入するうえで、クレジットを利用することは問題ありません。

しかし、残クレのように金利手数料が高額になる支払い方法は、おススメできません。

同じクレジットでも、銀行などの金融会社が行っているマイカーローンはディーラーのクレジットよりも金利手数料が安く設定されており、7年以上の長期クレジットを扱っている会社もあります。

また、銀行ローンは所有者名義を自分に設定できるため、乗り換えや売却なども容易に行えます。

しかし、ディーラークレジットの場合は所有権がディーラーになってしまうため、残債の支払いが終わらない限り車を手放すことが出来ません。

また、完済していても所有権をディーラーに残したままにしておくと、他社で下取りに入れて車を購入する際に手数料が発生することもあるため、注意が必要です。

残クレは数年後の下取り額(残価)が保証されていることは魅力的なのですが、実際、残クレにおける一定の基準をクリアしている車両であれば、査定をしても下取り額が残価を上回る事が多いです。

各メーカーも『このくらいの金額なら問題ない』という残価設定にしているため、余程の不人気車や不人気カラーを購入しない限りは銀行などのマイカーローンを利用する方がお得に購入できます。

クレジットで車を購入する場合、どうしても月々の支払い額と契約年数に目を向けてしまいますが、金利手数料にも着目し、他社クレジットと比較検討して車を購入することが重要です。

まとめ

今回は残クレについて書いてみました。

ご自身のライフスタイルや、選択する車種によっては残クレはとても有効に活用できます。

しかし、仕組みを理解しないままに選択すると、大きな痛手にもなり兼ねない支払い方法なので、メリット・デメリットを踏まえて支払い方法を吟味することが重要です。

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この記事を書いた人

元カーディーラーセールス
14歳の時にトライアルバイクを始めたのをきっかけに、バイクが趣味に発展!
このサイトでは、私の知識と経験を基に車とバイクに関する情報を中心に発信していきます。

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