バイクを購入するとき、スタイル・使用用途・値段・メーカーetc…など様々な要素からバイクを選ぶと思います。
しかし、装備で選ぶこともバイクライフを楽しく安全にするためには欠かせないものです。
一般的にバイクの装備というとヘルメットやジャケットなど、後で購入する付属品を思い浮かべることが多いと思いますが、実は新車の段階でバイクに装備されているものにも注目すべきです。
新車の装備は、バイクの性能や特徴を決める重要な要素になります。
そのため、自分の好みや目的に合ったバイクを選ぶ際には、装備にもこだわることをおススメします。
では、どんな装備にこだわるべきでしょうか?
答えは簡単です。
スタイルよりも安全性と快適性にこだわることです。
安全性と快適性が高いバイクは、事故やトラブルを防ぎ、長く乗り続けられるのでバイクライフを充実させてくれます。
本記事では、安全性と快適性を高めるバイクの装備の選び方とポイントを紹介します。
走行安定性や制動力を高める装備や、電子制御装置や視認性や通知性を高める装備など、 安全性を高める装備について解説します。
装備にこだわるメリットや理由
バイクの装備と言っても、たくさん種類があります。
- トラクションコントロールや電子制御サスペンションなどの走行安定性や制動力を高める装備
- 電動スクリーンなどの風や雨から身を守る装備
- ナビゲーションやオーディオ、USBポートなど快適な走行に役立つ装備
これらの機能は一昔前のバイクには装備されていませんでしたが、技術の進歩によりバイクの機能を電子制御することで快適性と安全性を飛躍的に向上させることができました。
電子制御された機能は、ライダーの操作をアシストしてくれたり万が一のトラブルを未然に防ぐことに繋がります。
また、長距離や雨天時などの本来バイクが苦手とする状況でも安心して走行することができます。
快適性能と安全性能が高いバイクには大きく2つのメリットがあります。
- 事故やトラブルを防ぐ
- 疲労やストレスを軽減する
事故やトラブルを防ぐ
走行安定性や制動力を高めるABSやTCSなどの装備は、転倒や事故などの危険な状況を回避してくれます。
また、走行状況に応じてパワーモードを変化させること危険なにより危険な状況を未然に防ぐこともできます。
誰しも大事なバイクで事故やトラブルは起こしたくないことなので、電子制御装置で軽減できるのは大きなメリットになります。
疲労やストレスを軽減する
操作性に関わるオートキャンセルウインカーやクイックシフター、クルーズコントロールなどの快適な走行に役立つ装備は、体力や気力の消耗を軽減できます。
バイクの操作は四肢(両手両足)を使うため、長時間バイクに乗ると疲労はかなり蓄積されます。
短い時間では楽しく乗れるバイクでも、長時間の運転ではクラッチ操作やシフト操作などの基本操作に疲労やストレスを感じてしまうものです。
このような時に電子制御装置でアシストすることで、疲労やストレスが大きく軽減されるのです。
安全性を高めるバイクの装備とは?
バイクはクルマと違って、とても不安定な乗り物ですよね。
タイヤと路面の接地面が少ないので、急制動(急ブレーキ)が苦手でスリップしやすい特徴があります。
バイクの安全性能を高めるためには、この急制動とスリップの2つのデメリットを補う必要があります。
ここでは、バイクの安全性能を高める装備として主に3つの機能を紹介します。
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)
バイクのABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は、ブレーキをかけた際に車輪のロックを防止する装置です。
通常、バイクで強い急ブレーキをかけると車輪がロックしてしまうので、制御が効かず危険な状況になりますが、 ABSはこれを防ぐ役割を果たします。
ABSはセンサーによって車輪の回転数を監視し、制御ユニットがブレーキ圧を自動的に調整します。
急ブレーキをかけると、制御ユニットは短時間でブレーキを繰り返し開放するため車輪のロックを防ぐことができるのです。
例えば、走行中に急な障害物が現れた場合、ABSを装備したバイクではタイヤのロックを気にせずブレーキを全力でかけることができます。
また、タイヤがロックしないので、停止までの間でも障害物を避けることが可能になります。
ABSの働きによって、車輪のロックを防ぎつつバイクを安定させることができます。
バイクにとって、ABSは安全性を高める重要な要素となります。
急ブレーキをかける場面や悪路でのブレーキング時は、 ABSの働きによって転倒やスリップを防ぐことができるので、安心してバイクに乗ることができるのです。
トラクションコントロール(TCS)
バイクのトラクションコントロール(TCS)は、バイクの駆動輪のスリップを制御するシステムです。
TCSは、このスリップを制御してバイクの安定性とコントロールを向上させます。
TCSは、バイクのエンジン出力と車輪の回転数をモニタリングしており、駆動輪の回転数が予め設定された範囲を超える場合にTCSはエンジン出力を調整してスリップを抑制する仕組みです。
具体的には、エンジンの点火タイミングや燃料供給量を制御し、駆動輪のトラクションを最適化します。
例えば、雨天や滑りやすい路面で急加速を行う際、駆動輪がスリップしてしまう可能性があります。
しかし、TCSが装備されていれば駆動輪のスリップを感知し、 エンジン出力を制御してスリップを最小限に抑えることができます。
TCSによりバイクの安定性が保たれ、転倒やスリップのリスクが低減されます。
急加速や路面状況の変化によるスリップに対してTCSがバイクの制御を補完してくれるので、上手に活用することで安定した走行ができるのです。
スリッパークラッチ
バイクのスリッパークラッチ(Slipper Clutch)は高速走行時や急な減速時において、エンジンのブレーキ効果による車輪のロックを防ぐ機構です。
スリッパークラッチは、バイクのパフォーマンスと安全性を向上させる役割を果たします。
通常、急な減速やシフトダウン時に負荷の大きい過剰なエンジンブレーキを使用すると、駆動輪が突然ロックして車輪が滑りやすくなることがあります。
スリッパークラッチはクラッチプレートに特殊な機構を持たせ、過剰なエンジンブレーキによって生じるトルクを制御します。
これにより、駆動輪のロックを防ぎつつバイクの安定性を確保することができるのです。
例えば、急減速が必要な状況でシフトダウン時にスリッパークラッチが働くと、駆動輪の安定性が保たれ車輪のロックを回避できるので、バイクが制御可能な状態でスムーズに減速することができます。
スリッパークラッチは特に加減速が激しいスポーティな走行やレースなどで効果を発揮し、安心感と操縦性を高めます。
また、スリッパークラッチはクラッチ操作自体も軽くなるので、ライダーの疲労を軽減します。
スリッパークラッチを搭載したバイクは、ライダーにとって使いやすく転倒リスクが低減されるので、安全と快適性を兼ねそろえた装備になります。
快適性を高めるバイクの装備とは?
バイクは両手両足を使って操作するので、自分でコントロールしている感覚が強く、何気なく走っているだけでも十分楽しめます。
その反面、長時間の操作は全身を使うので、疲労やストレスが蓄積しやすい乗り物だとも言えます。
そんな時に役立つのが快適性能が高い装備です。
バイクをしっかりと楽しみたいなら快適装備は必須になるので、ここでは快適性能を高める装備として主に3つの機能を紹介します。
クイックシフター
バイクのクイックシフター(Quick Shifter)は、シフトアップやシフトダウンの際にクラッチ操作を必要とせず、 スムーズなギアチェンジをサポートする機能です。
通常、ギアチェンジを行う際にはクラッチレバーを操作してエンジンの負荷を解除する必要がありますが、 クイックシフターを使用するとその手間が省くことができます。
クイックシフターはエンジン制御ユニットと連動し、シフトアップ時に燃料供給や点火タイミングを調整することで、クラッチ操作した時と同じような状態を作りシフトチェンジを可能にします。
クイックシフターを使ってシフトアップする場合、アクセルを開けたままで次のギアにスムーズに切り替えることができるので、高速道路やレースなどでのアクセル操作の連続性が向上し、加速のパフォーマンスが向上します。
クイックシフターはスポーツ走行やレースにおいて特に威力を発揮しますが、一般の道路走行でも快適さと操作性を向上させます。
例えば、長距離ツーリングなどで長時間クラッチ操作を続けると、手に疲労が蓄積して握力が弱くなりクラッチ操作自体が辛くなってきます。
そんな時にクイックシフターがあると、クラッチ操作の煩わしさを軽減してくれるので、長時間バイクに乗っても楽に走る事ができます。
快適性能が高まるクイックシフターですが、各メーカーごとで作動条件が異なるので、慣れるまではゆっくりと練習して安全に使用することが大切です。
クルーズコントロール
クルーズコントロール(Cruise Control)は、長距離走行などで一定速度を維持することができる機能です。
クルーズコントロールを使用すると、ライダーはアクセル操作を継続する必要なく、設定した速度を保ちながら走行することができます。
アクセル操作不要で速度を維持できるため、長時間の高速道路走行や一定の速度での走行が求められるシチュエーションにとても便利です。
クルーズコントロールで速度を設定しておけば、高速道路走行時はアクセルを手で固定しておく必要はありません。
右手は万が一のために添えておくだけなので、身体への負担を抑えて疲労を軽減することに繋がります。
ただし、周囲の交通状況や道路の状態によっては注意が必要です。
クルーズコントロールはアクセル操作が自動化されるため、急ブレーキや急加速を要する場面では人間の操作が必ず必要になります。
便利な機能ですが、自動運転ではないので安全に使用できない状況での使用は避け、周囲の状況を把握して使用することが重要です。
オートキャンセルウインカー
バイクのオートキャンセルウインカー(Auto Cancel Turn Signals)は、ウインカーを使用した後に自動的にウインカーが消える機能です。
通常、ウインカーを操作するとライダーが手動でウインカーをオフにする必要がありますが、オートキャンセルウインカーは、ライダーがウインカーを操作した後に一定の距離を走行するか一定の時間が経過すると、ウインカーを自動的にオフにしてくれます。
これにより、ウインカーの消し忘れによる他のドライバーに誤った信号を送るリスクを軽減します。
ライダーはウインカーのオン・オフを意識する必要がなくなるので、交通状況や道路状況に集中することができます。
オートキャンセルウインカーは、特に都市部や交差点などで頻繁にウインカーを使用する場合に便利です。
ウインカーを消し忘れて誤った信号を送り続けると事故につながる可能性がありますが、オートキャンセルウインカーを使用することで、安心して走行することができます。
安全性と快適性が高い現在販売中のおすすめバイク5選
安全性と快適性が高いバイクに乗る事で、より楽しみ方の幅が広がります。
ここでは、電子制御による安全&快適装備を備えた現在販売中のバイクを5車種ご紹介いたします!
バイク | TCS | スリッパー クラッチ | クイック シフター | クルーズ コントロール |
---|---|---|---|---|
HONDA CB1300SF/SB | 〇 | 〇 | △ ※純正アクセサリー | 〇 |
YAMAHA XSR900 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
YAMAHA TRACER9 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
SUZUKI KATANA | 〇 | 〇 | 〇 | ✖ |
KAWASAKI VERSYS 1000SE | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
現在販売中の車両においてTCS、スリッパークラッチ、クイックシフターは標準装備と言っていいくらい装着率が高い装備となっていますね。
クルーズコントロールは全車種とはいきませんでしたが、数年先には標準装備となっているかもしれません。
上記の表は大型バイクのみですが、中型バイクでもクイックシフターなどの電子制御装置が付いたモデルもたくさん出てきています。
安全性と快適性の高いバイクに注目が集まっていることが分かります。
まとめ
今回は、安全性と快適性を高めることで「バイクがさらに楽しくなる」ことをお伝えしてきました。
バイクに対する価値観は人それぞれだとは思いますが、根本的には「楽しく乗る」ことが最も大切だと思います。
バイクを楽しくするためには、まず「安全・安心・快適」が必要になるので、バイクは装備で選ぶことも大切になります。
以下にポイントをまとめます。
- 事故やトラブルを防ぐ
- 疲労やストレスを軽減する
技術が日進月歩で進化しているので、毎年のように最新技術を備えたバイクが発売されています。
これからバイクを購入される方は、安全性と快適性の高い装備に注目してみるといいかもしれませんね。
新しい装備のために買い替えもあり?
新しい装備のためにバイクを買い替えようと思っても「最新のバイクは高いし…」と諦めている方も多いのではないでしょうか?
確かに充実した最新装備は高額になり、バイク自体の価格も年々上昇しています。
でも、諦めるのはまだ早いかもしれません。
最近はバイク需要が高まっており、新型バイクの納期も不透明なので中古市場が大変賑わっています。
数年前だと下取り価格が数万円だった車両が、今は数十万円になっていることもあるんです。
バイクを買い替えるなら今の時期がベストタイミングかもしれません。
ただ、バイクを購入店の下取りに出すことはあまりおすすめできません。
お店によって販売に強い車種やタイプがあるため、そのお店にとって売りにくいバイクになると愛車を正しく評価してもらえない可能性があるからです。
少しでも愛車を高く売るためには、様々なバイクを正しく評価してもらえるお店に売却する方が、最新バイクに乗り換える負担を軽くすることができます。
まずは今乗っているバイクの価値を知るために、オンラインの無料査定を行ってみることをおススメします。
KATIX は、愛車のカスタマイズやメンテナンス状態などバイクの個性をしっかりと評価してくれます。
また、無駄な中間手数料などのコストが圧縮できるのでバイクを高く買い取ることができます。
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