バイクの慣らし運転は必要なの?メリットやポイントを解説!

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バイクを購入したら、まず最初に行うべきことがあります。

それは、バイクの【慣らし運転】です。

慣らし運転は、新車のエンジンを適切に使い込むことで、エンジンや部品の寿命を延ばすために必要なものです。

しかし、慣らし運転には具体的なポイントや注意点があり、知らずに行ってしまうと逆にエンジンにダメージを与えてしまう可能性があります。

そこで、本記事ではバイクの慣らし運転について、メリットやポイントを解説します。

初めてのバイク乗りや、バイクの慣らし運転について不安を感じている人は必見です!

目次

なぜ慣らし運転が必要なのか?

バイクの慣らし運転は、新車のエンジンやパーツを適切に慣らすことによって、長期的に安定した性能を維持させることを目的としています。

新車のエンジンやパーツは、製造工程や輸送中の振動などの影響により微妙な変形や摩耗が生じていることがあります。

これらの微妙な変形や摩耗が、エンジンやパーツの性能や寿命に影響を与えるため、慣らし運転で少しづつ変形や摩耗を馴染ませる必要があるのです。

また、慣らし運転は、エンジンの内部にあるオイルやグリスを適切に広げ、潤滑することも目的にしています。

これにより、エンジン内部の摩擦を軽減し、寿命を延ばすことができるのです。

もしも慣らし運転をしなかったら

最近では、工場の製造精度が向上しているため「慣らし運転は必要ない」と言われる方がいます。

他にも、排気量が倍以上もある自動車でさえ慣らし運転を必要としないため、「小排気量のバイクでは慣らし運転の必要性を感じない」と考える方もいるのです。

また、慣らし運転を行わなかったからと言ってバイクが直ぐに壊れるわけではないので、「面倒な慣らし運転をするよりも、早く新しいバイクを楽しみたい」と思ってしまうのです。

実は私自身も新車でバイクを購入して、慣らし運転を行わず納車日からガンガン走らせていたこともあるんです!

ただ、長期的な視点で考えると慣らし運転を行っている車両の方が、バイクが本来持っている性能を長く維持することができることには間違いありません。

今時、自動車では行わない慣らし運転ですが、その必要性はバイクのエンジン特性が大きく関係するんです。

バイクは小排気量であっても、エンジン回転数を高くすることで高出力を出すことができます。

エンジンの回転数は高回転になるほどエンジン内部に掛かる負荷が大きくなります。

そのため、大排気量で負荷が少ない自動車よりも小排気量のバイクは故障や破損のリスクが高くなってしまいます。

たとえ細微な変形や摩耗であっても、高負荷状態のエンジン内部ではトラブルの起因材料となりうるため、各バイクメーカーも慣らし運転を推奨しているのです。

慣らし運転をしないまま高回転で走行するとエンジンやパーツに大きな負荷がかかり、寿命を縮めることにつながるので新車を購入した場合は、適切な慣らし運転を行うことがバイクの寿命を延ばすために必要なのです。

トッシ

次の項目で慣らし運転をどの様に行うかを見ていきましょう!

慣らし運転のやり方

バイクのエンジンやパーツの寿命を長くすることができる慣らし運転の方法を、5つのポイントでまとめてみました。

慣らし運転5つのポイント
  1. 最初の1000kmは低速で走行する
  2. 長時間の連続運転は避ける
  3. アクセル操作やブレーキ操作をスムーズに行う
  4. 高回転数での高速走行は避ける
  5. オイル交換を適切に行う

1.最初の1000kmは低速で走行する

新車から走行距離が1000kmに行くまでは、低速で走行するようにしましょう。

新しいバイクで加速を楽しみたい気持ちをグッとこらえて、1000㎞までは低速走行です。

エンジン回転数はメーカーの指示に従い、高回転を避けた運転を行うようにします。

但し、渋滞を引き起こすような低速走行や、他の車両の迷惑になる程の低速走行にはならないように気を付けてください。

2.長時間の連続運転は避ける

慣らし運転の期間中は、長時間の連続運転を避ける必要があります。

運転時間は大体30分程度にとどめ、エンジンを冷ましてから再度運転を行うようにしましょう。

3.アクセル操作やブレーキ操作をスムーズに行う

慣らし運転中は、急加速や急ブレーキなどを避け、スムーズなアクセル操作を行い徐々に回転数を上げ、ゆっくりと加速していきます。

減速時はエンジンブレーキを活用しながら、急制動にならないブレーキタッチを心がけることが大切です。

但し、走行中に急加速や急ブレーキが必要と判断した場合は、躊躇なく使用して安全を最優先にしてください。

4.高回転数での高速走行は避ける

慣らし運転期間中は高回転数での高速走行を避ける必要があります。

基本的に60km/h以下で走行できる一般道路を選び、エンジンが高回転になる高速道路やバイパスなどの自動車専用道路の利用は避けるようにしましょう。

5.オイル交換を適切に行う

慣らし運転期間中は、適切なオイルを使用することが重要です。

新車の場合は取扱説明書に従ってオイル交換を行い、適切なグレードのオイルを使用するようにしましょう。

トッシ

以上がバイクの慣らし運転のやり方と5つのポイントです。
慣らし運転をきちんと行うことで、エンジンやパーツの寿命を長くし、安全かつ快適なバイクライフを送ることができます。

慣らし運転の注意点

慣らし運転をする上で注意するポイントを以下にまとめてみました。

慣らし運転で気を付けるポイント
  1. 急激な加速や減速は避ける
  2. 長距離走行には注意する
  3. 回転数を制限する
  4. ギアチェンジに注意する
  5. オイルを小まめにチェックする

1.急激な加速や減速は避ける

バイクの慣らし運転では、急激な加速や減速は避けるようにしましょう。

エンジン内部では各部品にオイルがまだ馴染んでいないため、急加速・急減速のような強い力を加えるとエンジンに大きな負担がかかり、部品の摩耗や熱の発生を促すことになります。

スムーズなアクセル・ブレーキ操作をすることで、エンジンや部品の負担を軽減することができます。

2.長距離走行には注意する

慣らし運転中は、長距離走行にも注意が必要です。

低速走行であっても長時間の走行はエンジン自体が高熱になり、負担となります。

適度な休憩を挟みながら走行し、エンジンを十分に冷却することが重要です。

また、取扱説明書やメーカーの指示に従って、長距離走行の制限距離を確認しましょう。

バイクの慣らし運転で長距離走行とされる距離については、メーカーやモデルによって異なりますが、一般的には500km以上、1000km程度の距離を長距離走行とすることが多いです。
但し、メーカーの公式な指示がある場合は、その内容に従うことが最も適切です。

3.回転数を制限する

慣らし運転中は、エンジンの回転数にも注意が必要です。

エンジンの回転数が高くなると、部品同士の擦り合わせが悪くなり、部品の摩耗が進行します。

エンジンを高負荷で使用することは避け、一定の回転数以下で走行するよう心がけてください。

また、高速道路走行はエンジンを高負荷にさらすため、慣らし運転期間中は一般道路走行でエンジン回転数を抑えて走行することが重要です。

取扱説明書やメーカーの指示に従って、適切な速度や回転数を確認しましょう。

4.ギアチェンジに注意する

慣らし運転中は、ギアチェンジにも注意が必要です。

急激な加速やシフトダウンによる大きな減速は、エンジン内部のギアにも負担をかけてしまいます。

クラッチ操作を適切に行い、スムーズなシフトチェンジを心がけましょう。

また、長時間同じギアで走行しないようにし、エンジンの負荷を均等に分散させることも大切です。

5.オイルを小まめにチェックする

慣らし運転期間中は、エンジンが新しいため金属のすり合わせが起こりやすくなっています。

そのため、部品の摩耗が激しくオイルの劣化が通常よりも早く進行します。

小まめにオイルの量や汚れをチェックし、適切なタイミングでオイル交換を行うことが重要です。

トッシ

以上が、バイクの慣らし運転における注意点です。
メーカーやモデルによって異なる場合がありますので、取扱説明書やメーカーの指示に従ってバイクを適切に使用しましょう。

各メーカーごとの慣らし運転の違い

以下の記載内容は、新車の慣らし運転について各バイクメーカーが推奨している一例です。

※車両によって指示が異なりますので、取扱説明書やメーカーのWebサイトなどで確認することをお勧めします。

ホンダ

新車の慣らし運転は「変速時は3000回転以下で、安定した速度で走行すること」とされています。

また、急激なアクセル操作やブレーキ操作を避け、スムーズな加減速を心がけるよう指示されています。

初回のオイル交換は1000kmまたは1ヶ月以内に行うことが推奨されています。

ヤマハ

新車の慣らし運転は「常にエンジン回転数を変化させ、長時間同じ回転数で走行しないこと」とされています。

また、最初の1000kmでは回転数を5000回転以下に抑え、3000回転以下で走行することを推奨しています。

また、長時間の連続運転を避け、エンジンを冷ましてから再度運転するように指示されています。

スズキ

新車の慣らし運転は「低速から徐々に回転数を上げ、3000kmまでに120km/hを超える速度での走行を避けること」とされています。

最初の1000kmでは回転数を5500回転以下に抑え、4000回転以下で走行することを推奨しています。

また、長時間の連続運転や急激な加減速を避けるよう指示されています。

初回のオイル交換は走行距離1000kmまたは1ヶ月以内に行うことが推奨されています。

カワサキ

新車の慣らし運転は「最初の1000kmでは回転数を4000回転以下に抑え、3000回転以下で走行すること」とされています。

また、高回転数での高速走行を避け、60km/h以下で走行するよう指示されています。

初回のオイル交換は走行距離1000kmまたは1ヶ月以内に行うことが推奨されています。

以上が、バイクメーカーが推奨している慣らし運転に対する指示の一例です。

各メーカーの指示は一般的な指針であり、モデルや排気量、用途などによって異なります。

取扱説明書やメーカーのWebサイトなどで確認して、必ずメーカーの指示に従った適切な慣らし運転を行うようにしてください。

慣らし運転を1ヶ月間で効率よく行うためのツーリングプラン

いざ、慣らし運転をしようと思っても、制限だらけでどこをどの様に走っていいのか分からなくなりますよね!

それに「1000㎞も我慢して走るのは嫌だ!」と思われるかもしれません。

でも、1000㎞の慣らし運転って、1ヶ月もあれば十分完了できるんです。

バイクのコンディションを維持するためにも、1ヶ月間だけ我慢してください。

以下は、1ヶ月間でバイクの慣らし運転を完了するための簡易的なツーリングプランです。

第1週:近距離の走行

  • 土曜日:往復50㎞の短い距離を走行し、エンジンオイルを各部品に馴染ませる。
  • 日曜日:往復100㎞ほどの距離を走行し、低速で走行する。

第2週:高速道路を利用せず、市街地を走行する

  • 土曜日:市街地を走行して、エンジン回転数を徐々に上げてみる。
  • 日曜日:市街地を走行して、エンジンの負荷を徐々に上げてみる。

第3週:山道を走行する

  • 土曜日:山道を往復50㎞ほど走行し、エンジンの回転数を上げてみる。
  • 日曜日:山道を往復100㎞ほど走行し、エンジンの負荷を上げてみる。

第4週:長距離を走行する

  • 土曜日:往復150㎞ほどの距離を走行し、エンジンの回転数を上げてみる。
  • 日曜日:往復200㎞ほどの距離を走行し、エンジンの負荷を上げてみる。

このように、1ヶ月間で慣らし運転を完了するためには、週末に短い距離から徐々に距離と負荷を増やしていくことで、エンジンなど各部品を痛めることなく馴染ませることができます。

まとめ

今回はバイクの慣らし運転について解説しました。

一見地味な作業に見える慣らし運転ですが、後に効果は十分発揮します。

特に、新しい趣味としてバイクに初めて乗られる方は、末永くバイクライフを楽しんでいただきたいと思うので、この記事を参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

元カーディーラーセールス
14歳の時にトライアルバイクを始めたのをきっかけに、バイクが趣味に発展!
このサイトでは、私の知識と経験を基に車とバイクに関する情報を中心に発信していきます。

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