バイクのオイル交換のタイミングとは?時期と頻度は用途で変わる!

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バイクのオイル交換は、エンジンの性能や寿命に大きく影響する重要なメンテナンスです。

交換のタイミングは各メーカーが推奨している走行距離がありますが、実はバイクの種類や走行状況、オイルの種類によっても異なります。

この記事ではバイクの使用用途によるオイル交換のタイミング交換時期を見極めるポイントをご紹介します。

オイル交換のタイミングをネットで調べても、様々な情報が溢れているので自分に合った交換時期が分かりません。

トッシ

この記事を読めばバイクに合った適切なオイル交換のタイミングが分かるようになります!

この記事で分かる事
  • オイル交換はなぜ必要なのか?
  • 各メーカーの推奨時期について
  • 初回1,000㎞の交換について
  • オイル交換のタイミングを決めるポイントとは

まずは【バイクのオイルの役割】から解説していきます。
不要な方は以下の目次から読みたい項目まで飛ばしてください!

目次

バイクのオイルの役割

オイル交換6つの役割

バイクのエンジンオイルは耐摩・潤滑・冷却・密閉・洗浄・防錆と6つの役割を果たしています。

オイル交換の役割
  1. 潤滑作用
  2. 耐磨作用
  3. 冷却作用
  4. 密閉作用
  5. 洗浄作用
  6. 防錆作用

潤滑・耐摩作用

エンジンは内部では様々な部品が高速で動いているので、エンジンの機能を動力として最大限タイヤに伝えるためには、エンジン内部の摩擦による抵抗を極力無くす必要があります。

エンジンオイルが潤滑油の役割を果たすことで、動力をスムーズにタイヤに伝え、部品同士の摩擦による破損も防いでくれます。

冷却作用

エンジン内は摩擦と燃焼で高温になるため、冷却しなければ金属パーツは熱膨張により変形や破損を引き起こしてしまいます。

オイルがエンジン内部を循環することにより冷却循環作用が働き、余分な熱を吸収して金属パーツの熱膨張を軽減します。

密閉作用

エンジンは圧縮・燃焼・排気を繰り返し行うことで動力を発生させます。

その過程の中では、エンジンの密閉度が高いほど動力効果を生みやすくなるため、エンジンオイルにより各パーツの隙間を埋めることが必要になります。

洗浄作用

エンジン内部では様々な金属パーツが擦れあっているため、カーボンやスラッジと言った汚れが発生します。

エンジンオイルを定期的に交換することで、溜まった汚れを取り除きエンジンの出力を維持することができます。

防錆作用

エンジン内部は金属パーツを多用しているため、錆が発生します。

金属パーツの表面にエンジンオイルの油膜バリアを形成することにより、エンジン内の錆びを防ぎ長期的に使用することができます。

オイル交換の必要性

上記でバイクのオイルが、エンジンの性能を維持するために重要な6つの役割を解説しました。

エンジンオイルは使用すると劣化していくので適度な交換が必要になりますが、劣化したオイルを放置してしまうとエンジンに以下のような悪影響を及ぼします。

  • エンジンの燃費やパワーの低下
  • エンジン温度が上昇し、過熱やノッキングを引き起こす
  • エンジン内部に汚れやスラッジが溜まり、摩耗や錆を促進する
  • オイル漏れやオイル切れにより、エンジンが焼き付く

エンジンの故障を修理するためには、エンジンを車体から降ろして分解修理する必要があります。

また、故障や破損がひどい場合はエンジンを載せ替える可能性も出てきます。

エンジンの作業には時間がかかり、多くの部品交換を要するため修理代金は高額になってしまいます。

このような故障を未然に防ぐためにも、劣化したオイルは放置せずに定期的なオイルを交換を実施することが大切です。

各メーカーのオイル交換推奨時期について

下の表は各メーカーサイトで書かれている【推奨時期】をまとめたものです。

2022/08 各メーカーサイトより 【定期交換部品について】まとめ

記載にあるように、バイクは冷却方式や排気量によりオイルの交換推奨時期は異なってきます。

例えば、カワサキ車であれば排気量は何㏄であっても、オイルは6,000㎞毎の交換で、オイルフィルタは3回に1回の交換が推奨されています。

しかし、スズキの空冷車になるとオイルは3,000㎞毎の交換となるため、単純にカワサキ車よりもオイル交換頻度は2倍になってしまいます。

スズキとカワサキどちらにも空冷車が販売されているのに、どうして違うのですか?

トッシ

推奨時期と言うのは各メーカーが様々な使用状況を想定し、オイル交換未実施による故障リスクを抑えるために定めたものがメーカー推奨時期になります。
耐久テストの方法や製造過程は各メーカーごとで違いますので、差がでるのは当然なのです。
従って、推奨時期に交換していれば問題はありません。

でも、バイクって人によって使い方が違うので推奨時期よりも早く交換する方がいいのでは?

トッシ

細目に交換すること自体は問題ありませんが、必要ないオイル交換で無駄な出費をしないためにも、自分のバイクの使い方で『どれくらいの交換目安にするか』を知っておく必要があります。

新車からのオイル交換で、各メーカーは揃って【初回1,000㎞・または1ヶ月目】を推奨しています。

新品のエンジンは組み上げた際に、製造では補正しきれない誤差がどうしても出てきます。

初回1,000㎞の慣らし運転期間は、エンジンが高負荷にならない程度に動かしてやることで、各部品が擦れ合い精度を増していきます。

エンジンは精度を増すとともに、通常よりも多くの鉄粉やスラッジを発生させるため【初回1,000㎞・または1ヶ月目】は各メーカーともにオイルとフィルタの交換を推奨しているのです。

たとえ、オイル・フィルタ交換をしなくてもエンジンの機能がすぐに低下する訳ではありませんが、長期的にみると故障や破損を引き起こす要因となるため【初回1,000㎞・または1ヶ月目】はオイルとフィルタの交換を実施しておきましょう。

使用用途によるオイル交換時期の違い

エンジンオイルの劣化条件とは?

バイクのオイル交換は単純にメーカー推奨時期で交換すればいいという訳ではありません。

使用用途により交換時期を見極めることが大切です。

例えば、同じバイクで3,000㎞の走行をしたとしても、毎日の通勤で使用している方と、月に一度のツーリングで使う方ではオイルの汚れ具合は異なります。

バイクを通勤で使用する方は街中で使用する機会が多く、エンジンに負荷をかけるストップ&ゴーを多用するため、どうしてもオイルは汚れやすくなってしまいます。

反対に、ツーリングで長距離を安定した速度で走る場合は、エンジンへの負荷は軽いのでオイルも汚れにくくなります。

他にもSSでサーキット走行される方は、たとえ走行距離が少なくてもエンジンに高負荷をかけた走行になるため、サーキット走行2回に1回はオイル交換する必要があります。

この交換時期の違いは、エンジンオイルの劣化をどれだけ進行させているかです。

バイクは自動車に比べて、エンジンが高回転で動く仕組みになっています。

高回転になればなるほどエンジンの摩擦力は大きくなり、カーボンやスラッジが溜まっていきます。

また、『せん断』と言うオイルが繰り返し回転運動の補助をすることで、粘度が保てなくなってしまう症状が発生します。

エンジンオイルはエンジンに対する保護効果が大きい分、劣化したオイルを放置してしまうとエンジン出力や燃費の低下だけではなく、故障や破損にも繋がってきます。

エンジンオイルの劣化を進めてしまう条件
  • 短距離間での走行のみ (街乗り・通勤や通学)
  • 高回転を維持する走行 (低排気量車の高速巡回・サーキット走行)
  • 屋外保管       (多湿で結露しやすい場所)

排気量や冷却方式で交換時期の違いはあるものの、どのような条件がオイルの劣化を進めるのかを覚えておくことは、バイクの性能維持のためにも重要です。

また、エンジンオイルは時間の経過と共に『酸化』します。

全くバイクに乗っていないとしても、半年経過すればエンジンオイルはかなり酸化していますので、最低でも半年毎にオイル交換は実施するようにしましょう。

オイル交換のタイミングを見極めるポイント

バイクを常に同じ用途で使っている方であれば、オイル交換のタイミングは距離で計ることができます。

しかし、通勤とツーリングを兼ねて使用したりと様々な状況でバイクを使用する方は、一概に距離でオイル交換のタイミングを計ることができません。

ここでは、バイクのオイル交換のタイミングを自分で見極める方法をご紹介します!

  • オイルの色や量をチェックする
  • オイルを触って感触を確かめる
  • 自分の使用用途から判断する

オイルの色や量をチェックする

エンジンのオイル窓やディップスティックでオイルの色や量をチェックします。

奥が見えない位オイルが黒く濁っていたり、MAXとMINの間に入っていなかったりしたら、オイル交換のサインです。

オイルが汚れるとエンジン内部に不純物が溜まり、摩耗や錆びの原因になります。

また、オイルが少ないとエンジンが過熱したり焼き付いたりする危険性があるため、オイルを適量まで継ぎ足すか早めに交換するようにしましょう。

エンジンは熱で膨張するため、暖まっている状態と冷めている状態では確認時のオイル量に誤差が生じます。始動前のエンジンが冷えた状態で確認することがポイントです。

オイルを触って感触を確かめる

ディップスチックでオイルを確認した際、スティック先に付いたオイルを実際に指で触って感触を確かめます。

ヌルヌルした感触であれば問題ありませんが、ザラザラしている感触はスラッジが溜まっている証拠です。

また、水のようにサラサラしたオイルはせん断によりオイルの機能が果たせていない可能性があります。

エンジンが暖まった状態でオイルを触ると火傷や怪我に繋がる可能性があるため、感触を確かめる際は必ずエンジンが冷えた状態で確認するようにして下さい。

自分の使用用途から判断する

自分の使用用途がエンジンに対して高負荷になっていないかを確認します。

以下に記載した使用用途はエンジンオイルの劣化を進めてしまいます。

エンジンオイルの劣化を進めてしまう条件
  • 短距離間での走行のみ (街乗り・通勤や通学)
  • 高回転を維持する走行 (低排気量車の高速巡回・サーキット走行)
  • 屋外保管       (多湿で結露しやすい場所)

オイルが劣化しやすい使用用途の場合はメーカー推奨距離よりも早めにオイル交換を行い、劣化しにくい用途はメーカー推奨時期、もしくは半年に一度のオイル交換を行いましょう。

まとめ

今回はオイル交換について解説しました。

以下にポイントをまとめます。

  • バイクのエンジンオイルは耐摩・潤滑・冷却・密閉・洗浄・防錆と6つの役割を果たしている
  • 劣化したオイルを放置するとエンジンが故障し、修理が高額になる
  • バイクは冷却方式や排気量によりオイルの交換推奨時期は異なる
  • 使用用途でオイルの劣化は変化する
  • エンジンオイルは色や量、感触や使用用途から交換タイミングを見極めることができる

バイクの仕様用途は人により様々なので、自分の用途に合ったオイル交換時期を見つけることが大切です。

私はバイクを趣味で使用していますが、年間10,000㎞も走ることはありません。

平均すると年間3,000㎞くらいですが、コンディションを維持するために半年に1度はオイル交換をしています。

エンジンオイルの役割と特性を知っておくことで、自分の使用用途に合った交換時期が分かります。

バイクを長期的に楽しむためにも適切なオイル交換を行いましょう!

この記事が参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

元カーディーラーセールス
14歳の時にトライアルバイクを始めたのをきっかけに、バイクが趣味に発展!
このサイトでは、私の知識と経験を基に車とバイクに関する情報を中心に発信していきます。

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