新車を検討すると、購入後に悩まないためにも実際に乗って確認したい事がたくさん出てきます。
ディーラーでの試乗はコースが設定されており、所要時間は15~20分程度となっています。
限られた時間の中で沢山のことを確認するのは困難なため、ポイントを絞って確認することが重要です。
今回は新車購入前の試乗で確認しておきたいポイントを紹介します。
試乗って「乗り心地」を確かめるものじゃないんですか?
乗り心地を確認することも大切ですが、購入後に悩まないために幾つかのポイントを抑えた確認が重要です。
- 試乗の際に確認しておきたい事
- 試乗では確認できない事
- 試乗車で事故を起こしてしまった場合
体感しないと分からない箇所の確認
試乗をする上で、最も重要なポイントは体感しないと分からない箇所の確認です。
いくらカタログやレビュー動画を見て知識を入れても、体感してみないと分からない事があります。
「車が新しくなるから全てにおいて今よりも良くなる」という訳でもありません。
購入後に悩まないためにも、日常的に使用する機能は試乗で体感して確認する必要があります。
先に確認ポイントを知りたい方はこちらからスキップしてください↓
シートの確認
シート形状は車により異なります。
シートの硬さやホールド性など、長時間座っても肩や腰に負担が無いものを選びましょう。
試乗の際には、シートポジションを自分の体に納得いくまで合わせることが大切です。
本革シートや防水シートを選ぶ場合、シートが滑りやすくなる事もあるため、座った状態で体をゆすって滑りが許容できるかどうかの確認もしておきましょう。
視認性の確認
運転席に着座したときに、対角位置がどれくらい視認できるかを確認しましょう。
右ハンドルの場合、左前方と左後方は視認性が悪くなるため車を傷つけやすい位置になります。
特に後方クォーターガラスは、デザインを重視するため視認性が悪くなっていることが多くあります。
セールスに対角位置で立ってもらい視認性の確認をしておきましょう。
各スイッチの操作性
最近のクルマは様々な電子制御システムが装備されているため、スイッチ類も多くなっています。
特にアイドリングストップやAVH(オートビーグルホールド)などの停止保持機能は走行状況によりON・OFFを切り替えるシチュエーションが多くあるため、スイッチ操作を容易にできることが求められます。
センターディスプレイのモード設定でスイッチ操作を行う場合は走行中に操作が出来ないなどの弊害が出るため注意が必要です。
普段使用している機能が、簡単に操作できるかどうかの確認をしておきましょう。
乗降性の確認
日常的に使用するクルマだからこそ、乗降時の負担が少ないモノを選ぶ必要があります。
着座位置が腰よりも低いと腰に負担がかかり、逆に高いと足に負担がかかります。
高齢者や足腰の弱い方が同乗する場合には、同乗者の乗降性も考えて選ぶことが重要です。
ブレーキの効き具合
ブレーキの効き具合は、メーカーや車両により特性が異なるため注意が必要です。
ある程度の調整は出来るものの、ブレーキは調整幅が少ないため後々の不満に繋がる可能性があります。
ブレーキの効き過ぎ・踏み込み量の多過ぎは乗りづらくなるだけでなく、安全性にも関わってきます。
日常的に使用する安全装置なので、不安が残る場合は車種選定を見直しましょう。
試乗では確認できない事
試乗で確認できることにも限度があります。
事故などの危険を伴う確認はディーラーではできません。
- 高速道路巡回走行
- 高速域での操舵性能
- 運転支援システムの動作確認
- 自動ブレーキなどの安全装置
- 急加速・急制動の確認
これらの機能は15分の試乗コースでは確認できないため、上記の機能を重視したい方はディーラーで個別に対応して貰う必要があります。
ディーラーによっては試乗車の貸し出しを行っているお店もあるため、試乗車が準備されているお店に直接確認してみましょう。
もし、お店で試乗車の貸し出しを行っていない場合は、多少の費用が発生しますがレンタカーで体感する方法もあります。
試乗確認3つのポイント
試乗において幾つかのコツを知っておくことで、確認が容易に行えます。
- 試乗の際はディーラーに予約電話を入れる
- 確認したい箇所をセールスと共有する
- できるだけ悪路を試乗する
試乗の際はディーラーに予約電話を入れる
基本的にディーラーに試乗予約は不要です。
最近ではHPで試乗車を案内しているディーラーも多く、試乗車が空いていれば来店してすぐに乗ることができるシステムになっています。
しかし、試乗車は常に店舗に常駐しているわけではなく、HPもリアルタイムで更新されていません。
お店に出向いたにも関わらず試乗車が無いこともあるため、事前に試乗予約を行っておくことをおススメします。
予約の際には希望車種・グレード・カラーも合わせて伝えておきましょう。
店舗に無い試乗車両であっても、他店舗に希望車両があれば取り寄せて貰う事もできます、
何度もお店に足を運ばなくても済むように、試乗コース以外で走行してみたい場所や、同メーカーで比較検討している車両も合わせて伝えておくことが大切です。
確認したい箇所をセールスと共有する
試乗で確認しておきたい箇所を、同乗するセールスと共有することも大切です。
試乗で体感しても、納得いかない箇所は必ず出てきます。
そんな時に、セールスと使い勝手が悪い箇所などを共有することで、別の解決策を見つけることもできます。
特にスイッチ類やブレーキなどの操作面では、ディーラーが設定することで解消できる問題もあるため、気になる箇所は遠慮なく相談するようにしましょう。
できるだけ悪路を試乗する
一般的にディーラーが設定する試乗コースは、舗装された道を走行します。
しかし、購入後の不満の多くは悪路の走行にて生じるため、購入前の試乗で確認しておくことが重要です。
試乗コースの説明を受けた後、悪路走行がないコースの場合は「悪路を走行してみたい」と伝える事です。
ディーラーは試乗が混雑していなければ、試乗コースを変更しても基本的には対応してくれます。
購入後に悩まないためにも、試乗で分かる事は確認しておきましょう。
試乗車で事故を起こしてしまった場合
万が一試乗車で事故を起こした場合、修理費用は運転者が負担することになります。
ディーラーが加入している任意保険は、車両保険を付帯していないことが多いため、試乗車の修繕費用は実費請求されるケースが一般的です。
仮に車両保険を付帯した任意保険に加入しているディーラーでも、設定した免責金額を請求されることがあるため、試乗前の誓約書や同意書を記入する際は、内容をしっかりと確認しておく必要があります。
現在、車を使用されている方や家族の車で自身が保険の補償範囲になっている方であれば【他車運転特約】が使用できることもあるため、試乗前に現在加入してる任意保険の補償内容を確認しておきましょう。
まとめ
今回は新車購入前の試乗について記載しました。
クルマは一度購入すると数年間は使用するため、事前に試乗して確認する必要があります。
確認のポイントを絞らずに試乗をすると、納車後に悩んだり後々のトラブルにも繋がります。
納得した買い物をするためにもポイントを抑えて試乗することが大切です。
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