近年、ソーシャルディスタンスを確保できる趣味や、密を避けるための移動手段としてバイクの人気が高まっています。
新たに「バイクを趣味として始めよう」と考えている方や、現在使用している「バイクを乗り換えよう」と考えている方はバイクを購入するにあたり、新車・中古車どちらにしようか悩む方も多いのではないでしょうか?
今回は、【2023年度】バイク購入する上で新車と中古車どちらがおススメなのかご紹介します。
この記事では、バイクを買う時に新車と中古車のどちらを選ぶべきか、それぞれのメリットとデメリットを解説していきます。
絶版車でない限り、新車がおススメ!
2020年以降、世界情勢の大きな変動により半導体などの生産部品が供給不足に陥っており、バイクなど電子制御部品を多用しているものは現在供給が追い付いていない状況です。
そのため、欲しいバイクが見つかっても購入することができなかったり、たとえ購入できたとしても納車まで半年以上待たされることもあります。
なかには「新車が待てないから中古車を買う」という方も多く、カワサキのZ900RSなど人気車両になると中古車であっても新車販売価格を上回る車両もあるくらいです。
ただ、現在販売中の車両をプレミア価格で購入することはおすすめできません!
その理由として新車の供給が落ち着いてくると、現在プレミア価格の車両はいずれ値崩れするからです。
バイクに早く乗りたい気持ちもあると思いますが、1~2年待てば購入金額が大きく下がるので、同じ金額でカスタムに費用を当てることもできます。
ただし、乗りたいバイクが現在販売されていない絶版車や廃盤カラーであれば、中古車を選択する以外の方法はありません。
しかし、現在新車で販売されており納車を待てば購入できる車両ならば、新車購入をおススメします。
今買う新車も、数年後には高騰するかも?
2020年から欧州の二輪排出ガス規制『ユーロ5』が国際基準として導入されました。
国際基準に伴い、バイクメーカー各社は規制に対応すべく新型車の導入や、改良にコストがかかる現行車は生産終了と言った処置を行っています。
年々厳しくなる欧州の二輪排出ガス規制は『ユーロ6』『ユーロ7』と次が控えており、現行販売車両は大規模改良に対応できず、徐々に廃盤となっていく可能性があります。
また、2035年までにバイクの主要機種を電動化することを掲げているメーカーもあるため、エンジンで楽しめるバイクを購入できるのは今のうちかもしれません。
現在の流れで行くと、新車を購入しておけば数年後には今の絶版中古車のようにプレミア価格になる可能性が非常に高くなるので、エンジンならではのサウンドや特徴をバイクに求める方は、今のうちに新車を買っておくことをおススメします!
絶版中古車は今後も価格上昇する?
バイクの中古車相場は1~2年前に比べて多少落ち着いてはいるものの、依然中古相場は高いままです。
特に1970年~80年代の人気絶版車は旧車ブームに伴い、中古車価格が異常なほど高騰しています。
中には当時の新車販売価格の10倍以上の値段がついている車両もあり、庶民的なバイクだった車両が今や高級バイクとなっている始末です。
また、最近では各メーカー共にネオクラッシックという新しいジャンルが確立され、旧車をオマージュして現在の安全装置を搭載したバイクも販売されています。
バイクブームで急激な上昇を見せている絶版中古車ですが、新車の供給が安定してくると中古車価格も徐々に落ち着いてくると予想されます。
但し、今後も年々規制が厳しくなっていく事は変わりなく、絶版中古車の価格は安くなると言うよりも、価格の上昇傾向が緩やかになると考えられます。
絶版中古車を検討されている方は、今後も安く買うことは難しいため、気に入った車両を見つけた場合は早めに購入しておく方がいいかもしれませんね。
中古車は一物一価と言ってバイクのコンディションや走行距離・カラーリング・カスタム状況によって、同じバイクでも金額の上下幅に大きな差が出ます。
自分の求める中古車を見つけた場合は決断は早い方がいいですよ!
新車・中古車を選ぶポイント
ここまで新車・中古車の現在の状況を解説しました。
ただ、実際バイクを買うときに、新車と中古のどちらを選ぶかは悩むポイントのひとつです。
新車は高いけど気持ちいいし、中古は安いけど不安もあるし…。
ここではバイクの新車と中古車のメリットとデメリットを比較して紹介します。
- 何より外観が綺麗
- 安心・安全にバイクに乗れる
- メンテナンスコストが抑えられる
何より外観が綺麗
言うまでもありませんが、新車はサビや傷ひとつなくピカピカですよね!
実は、バイクは自動車よりも趣向的な要素が強いので、バイクの綺麗さはとても重要になります。
購入したばかりのバイクの外観にサビや傷が多いと、乗るたびにどうしても気になってしまいますが、新車であれば何も気にせずバイクを楽しむことができます。
安心・安全にバイクに乗れる
新車は最新の機能や装備を備えています。
スリップを防止するトラクションコントロールや、タイヤのロックを制御して制動力を高めてくれるABSなどは緊急時にはライダーを守ってくれるので、バイクに慣れていない初心者やリターンライダーであっても安心・安全にバイクに乗る事ができます。
また、クルーズコントロールやクイックシフターなど、運転を楽にしてくれる装備を搭載しているバイクもあるので、行動範囲が広がって幅広く楽しむこともできます。
メンテナンスコストが抑えられる
バイクは機械や電子部品など様々な部品で構成されているため、思いもよらない故障や破損が起ることもあります。
正規販売店で購入すると手厚いメーカー保証やアフターサービスが付帯するので、万が一の故障があっても安心です。
また、新車は中古車に比べて故障や不具合が少なく、メンテナンスコストを抑えることができます。
- 価格が高い
- 慣らし運転が必要
- 自分好みにするにはカスタム費用がかかる
価格が高い
現在プレミア価格になっている車両もありますが、一般的に新車は中古車に比べて価格は高くなります。
また、車両本体価格以外にも購入時の諸費用は中古車よりも数万円高くなることが多いです。
慣らし運転が必要
新車はエンジンやブレーキなどがまだ馴染んでいないので、慣らし運転が必要になります。
自分好みにするにはカスタム費用がかかる
マフラー交換やドレスアップなど、新車を自分好みにカスタムするためには、車両本体とは別に費用がかかってきます。
また、新車の場合はカスタムパーツ自体も中古で出回っていることが少なく、新品で揃えることが多いので全体的な費用が高額になりやすいです。
- 価格が安い
- 生産中止になったバイクでも購入できる
- 自分好みのバイクを探せる
価格が安い
一般的に中古車は新車に比べて価格は安くなります。
年式や走行距離・外装の状態などによって価格が決まるため、予算に応じてバイクを選ぶ事ができます。
また、初期費用も新車よりも安く済むことが多いです。
生産中止になったバイクでも購入できる
中古車はすでに市場に出回っているバイクを選べるので、新車ではもう買えないバイクでも購入できます。
名車や絶版車、昔憧れたバイクなども中古車で探すことができるので、新車よりも選択肢は多くなります。
自分好みのバイクを探せる
カスタムされたバイクやレアなバイクも中古車で探せるので、最初から自分好みに仕上がっている状態でバイクを購入することができます。
一つ一つのパーツを後で取り付けるよりも断然安く済むので、理想のバイクを見つけた場合はお得に購入できます。
- 性能が低下している
- 故障やトラブルが起きやすい
- 維持費が高くなる
性能が低下している
中古車は新車よりも全体的に性能が低下してます。
エンジン出力、サスペンション、ブレーキ制動、ハンドリングなど様々な部位が経年劣化や消耗により当初の性能から低下するため、加速や乗り心地が悪くなってしまいます。
パーツ交換などで性能を向上させることもできますが、その分費用がかかってきます。
故障やトラブルが起きやすい
中古車は過去のオーナーがどんな使い方をしていたか分からないので隠れた不具合がある可能性があります。
エンジンやサスペンションなどの内部は目視では確認することができず、納車後にオーバーホールや部品交換などの大きなメンテナンスが必要になることもあるので、購入前には慎重に各部位を確認することが重要です。
また、購入店によってはメーカー保証や自社保証が受けられないこともあるので注意が必要です。
維持費が高くなる
中古車は購入金額は安くできますが、納車後にかかる費用が高くなります。
新車のようにすべてが新品の状態ではなく各パーツが消耗した状態なので、部品の交換頻度が多くなってしまいます。
また、絶版車などで部品の供給が無いものはネットオークションやフリマサイトで購入する必要がありますが、年代物のパーツ自体が高額化しているため費用が高くなってしまう事もあります。
特別仕様車や絶版車の購入で気を付けておきたいポイント
特別仕様車購入のポイント
現行販売されている車両は基本的には新車で購入することをおススメします。
しかし、記念仕様車やファイナルエディションと言った特別仕様車の場合、生産台数と予約台数に限りがあるため新車で購入できないこともあります。
カラーリングの違いであれば、タンクやカウルなどパーツを取り寄せて付け替える方がプレミア価格の中古車を購入するよりも安くできる事もあります。
また、オーリンズやブレンボなどメーカーカスタムが施してある車両であっても、基本的に同メーカーの市販パーツの方が高性能になっており、純正仕様は各車両に合わせたデチューンが施されています。
性能を求めたいのであればメーカーカスタムにこだわらず、自身でカスタムする方が安く高性能を作れます。
特別仕様車は数量限定などでプレミア感があり所有欲を満たしてくれますが、自分好みのバイクを作りたい場合は各パーツの部品代・交換金額を調べて比較することをおススメします。
絶版車購入のポイント
現行で販売されていない絶版車両の場合は中古車の購入になります。
絶版車の場合、カラーリングよりもエンジンや各機構の程度でバイクを選びましょう。
バイクは年式が古くなってくると塗装が傷んでくるため、年式の割に塗装が綺麗な車両の多くは塗り替えを施しています。
一般的にバイクの全塗装は5~10万円以内で行えるため、希望カラーに塗り替えることは容易にできます。
希望カラーが見つからないときはエンジンや各機構の状態でバイクを選んで、購入後に好きなカラーへと塗り替えることをおススメします。
また、絶版車両で低走行車両を選ぶ際は注意が必要です。
バイクは走行距離が少ないほど価値が上がるため、使用せずに倉庫で眠っていた車両も多くあります。
エンジンは適度に回すことでコンディションを維持できるため、長期間保管されていた低走行車両よりもメンテナンスを施した過走行車両の方が長期的に使用できることもあります。
走行距離でコンディションを判断するのではなく、過去のオーバーホールの履歴と現在のコンディションで必ず判断するようにしましょう。
また、最近では海外で当時販売されていた日本車を逆輸入して販売するケースもあるため、購入後のアフターメンテナンスや保証についても販売店に確認しておくことをおススメします。
まとめ
今回は新車と中古車についてご紹介しました。
バイク需要が多いため、現行車両を新車価格以上で販売したり、絶版中古車だからと言って異常な価格設定をされている販売店も少なくありません。
特別なこだわり条件で、どうしても欲しい車両であれば高いプレミア価格を支払ってでも購入する価値はあるでしょう。
しかし、バイクはカスタム次第で自分好みにいくらでも変更できます。
何も知らないまま購入するのではなく、下調べをして納得できる買い物にしましょう。
バイクの新車と中古車のメリットとデメリットを比較して紹介しました。どちらも一長一短がありますが、あなたの予算や好み、目的に合わせて選ぶことが大切です。
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